タロットカードの中でも、塔には災難のイメージしかありません。
塔は最悪なカードなんでしょうか。
もし、塔に良い意味があるのなら知りたいです。
建物に雷が落ちて人間が落下しているこのカード。
確かに、ネガティブなイメージが先行しますよね。
ですが、安心してください。塔には良い意味も込められているんですよ。
この記事では、塔の意味や解釈について解説します。
目次
塔のカードのキーワードは、ずばり「突然の変化」です。
暗い背景をバックに、塔が天に向かってそびえたっています。
人によっては、この塔を「バベルの塔」とする解釈もありますが、ライダー版タロットを作成したアーサー・エドワード・ウェイト氏は、この塔を「神の家」と表現していました。
当初は、人の純粋で崇高な気持ちでこの塔は建てられましたが、いつの間にか人々の欺瞞や欲望によって限界を迎えてしまったというのです。
そうなると、その建物にはもはや魂は宿っておらず、大儀もありません。
神の家を建て直すためには、建物自体を取り壊して一度リセットをする必要があります。
そのために、天から塔に向かって雷が放たれたのです。
古来より、雷はしばしば「神の怒り」として描かれてきました。
一見するとこのカードでも、まるで神がもたらした災難のように思えてしまいます。
しかしこのカードの場合、雷を落とした天の神は怒っていません。
なぜかというと、塔の周りには「神の恩寵・祝福」を表すヘブライ文字の「ヨッド」を降らせているからです。
また、塔から落下しているであろう人間も、死後の様子が描かれていません。
ウェイト氏は、塔のカードは神のもたらす災難ではなく、神がもたらす祝福と表現しました。
しかし神の関与は、私たち人間にとっては時に強烈すぎるものです。
そういったことも踏まえて、カードが何を暗示しているのか読み解いていきましょう。
突然の変化、ハプニング、ショッキングな出来事、サプライズ
キーワードから膨らませよう
予期せぬ変化、価値観の変容、破壊、日常に潜むアクシデント、嬉しい知らせ
キーワードとは逆、またはうまく発揮できていない状況を考えよう
少しずつ起こっている変化、峠を越えた、小さなハプニング、備えあれば憂いなし
恋愛を占っているときに、塔のカードが出ると不安になりますよね。
もしかしたら、別れの予兆なのかと見てしまうかもしれません。
しかし、一概にそうと言い切れないのが、タロットの面白いところであり難しいところだと思います。
というのも、ライダー版タロットを作成したウェイト氏は、このカードに「神の祝福」という意味を込めています。
塔は、今の状況を何かしら変えてしまうというものですので、恋人同士の行き先を占った場合「プロポーズ」や「結婚」という暗示にもなり得るのです。
もちろん、その場に出た他のカードと総合的に判断することは必要ですが、一概に「破局」という訳ではないことは覚えておきましょう。
塔のカードは「突然の変化」となりますので、何かしらがらっと環境が変わる出来事があるのかもしれません。
例えば、転勤や部署移動、プロジェクトが白紙になる、転職などです。
これは終わりを意味する「死神」にも共通する部分となりますので、
もし、その場に「死神」のカードが一緒に出た場合は、何に対しての暗示なのか、注意深く観察しましょう。
いずれにせよ「塔」が出たのなら、そう遠くない未来、何かしら変化が起こるという暗示になります。
あなたにとって変化が歓迎されるものであれば、気に病むことではありません。
ですが、もしそうでないのならば、むやみに騒がずに、慎重に行動する時期だと心しておきましょう。
塔のカードの意味は「突然の変化」であり、それは天の神からもたらされる「祝福」です。
しかし、天の神は私たち人間の都合はお構いなしですので、その点は注意したいところです。
過度な変化は、人によってはネガティブに受け取ってしまうことも……。
ピンチはチャンスといいますが、天からもたらされたものをどうするのかは、私たち人間の手に委ねられています。
塔のカードが出たときには、むやみに焦らずに状況を冷静に観察し、これから起こるであろう変化に備えておくことが最善です。